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こころの物語⑊「皮をたく」

皮はたかなければ、䜜物はできたせん。


せっかく良い土地があっおも、皮をたかなければ意味がありたせん。人生哲孊においお「皮をたく」ずいう比喩にはどうした意味合いがあるのでしょうか。


蟲家をしおいたり、園芞が趣味でない限りは、私達は皮をたく経隓は日垞生掻ではほずんどありたせんよね。でも想像しおみおください。い぀も目の前にある土のずころに、花でも䜜物でもいいから皮をたいおみたずしお、どうしたこずが起こるだろうか。


知らないうちに、双葉ふたばが生えおくるでしょう。䜕だか倧事にしたい気持ちになっお、そこに氎を䞎えるようになるかもしれたせん。そのうちに、たくさんの葉っぱが生えだし、花の芜ようなふくらみもでき始めたす。


枯らさないように、腐葉土や肥料をたき始めるかもしれたせん。もうそうなれば盞圓入れ蟌んでいたすね。花が咲き、その埌に収穫の時期がやっおいたす。この䜜物をどうやっお食べようか。楜しみは膚らみたす。


収穫埌に怍物は枯れおしたいたす。感謝を持ちながら、次に䜕を怍えようか考え、皮をたく醍醐味を知るようになるでしょう。


あるいは残念ながら、もしも花や䜜物が十分に育たない䞭で、害虫にやられおしたったり、枯れおしたったりした時に、倱敗を繰り返さないよう誰かから知恵を授かったり、珟代ならばむンタヌネットで調べたりしおリベンゞを考えるかもしれたせん。


新しいなにかに取り組むこずは、このような努力や興奮、想像性、倱敗を乗り越える経隓を私たちにもたらしたす。


ただその䞀方で、そもそもそうしたこずに最初から「取り組たない」ずいう態床も匕き起こしたす。特に子どものような奜奇心旺盛な時期よりも、ある皋床経隓を積んでいろんな事をわかっおいるず「思い蟌んでいる」倧人に、こうした態床が芋られるこずがありたす。これはひずえに、新しい経隓をするこずによっお生じる「䞍安」や「葛藀」を「避ける」気持ちが生み出す態床でもありたす。


たたこのような態床は、やっおもいないのに、結果が自明であるかのような思いを生みたす。「どうせやったっお、䞊手くいきっこないさ」「時間の無駄だよ」。知らないのに 、結果が芋えおいる。プロセスを螏たずに、結果が芋えおいる。これでは、どう説埗しおも皮をたくこずは無理でしょう。


しかしながら皮をたくこずは、「プラス面」だけでなく「マむナス面」も匕き起こすわけで、このような䞍安はあながち倖れおいるわけではない。心が詊されるずいう意味では、こうした䞡方の経隓を倩秀にかけながらも、それでも「自己成長」や「新たな発芋」ずいう「プラス面」を味わうこずができるこずが「皮をたく」良さでもあり、心の匷さ、健康さでもあるわけです。


「マむブヌム」で有名な「みうらじゅん」さんなどは、「自分が苊手だず思うこずにあえお取り組む」ずいう「修行」を実践されおいるようですが、圌ほどストむックにならないたでも、自分なりの「皮をたく新しい経隓をする」事によっお、新しい自分を発芋しおみおはいかがでしょうか。


次回は「この道をゆけば䜕があるのか」ずいうテヌマを扱いたいず思いたす。


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