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箱庭療法

 箱庭療法は、スイス人のカルフがユング心理学を基盤として発展させ、日本へはスイス留学中にカルフと親交があった故河合隼雄先生によって紹介されました。

 多くのカウンセリングや心理療法が、言葉のやり取り(話し合い)をベースに治療を進めていくのに対し、箱庭療法は砂の上にアイテムを置くという自由な表現を通して、その人のこころにアプローチをする表現療法(芸術療法)という手法をとります。

 箱庭療法やそれを支えるユング心理学の考え方は、普段気が付きにくい自分の無意識や葛藤を箱庭表現を始めとしたイメージを通し活性化させることで気付いていったり、あるいはあえて意識化しなくても「自由に表現」することで変化につながっていくというものです。ですので不思議な話ですが、箱庭に触れてみることは、何らかのその人の問題解決や変化のきっかけになることがあるとされています。

​箱庭療法の例

※全くのフィクションです。

「Aさん44歳男性」

 自分の将来に不安を感じ、箱庭療法を受けた。

 最初は半信半疑だったが、何度かやっているうちに自分の表現内にある一つの一貫したテーマがあると感じるようになる。そのことをカウンセラーと話し合う中で、自分は普段怒りを抑えて社会生活をしてきたことに気づき始める。そこからさらに箱庭の表現が展開し、その中では自分の感情等が自由に表現できることに不思議さや安心感を感じるようにもなる。

 この後Aさんは箱庭表現を元にして、自分のことを深く考えるようになり、社会生活や自己表現にも変化が生まれた。

※箱庭療法では基本的にその人の自由な表現は保証されています。ただしアイテムや物を壊す等の行き過ぎた行為については制止する場合があります。

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