先日90歳でお亡くなりになった「川柳川柳」師匠の落語をご紹介します。
私が落語に興味を持ち始めたときに、東京の寄席で出会ったある意味衝撃的な落語がこちらです。
本人が出てくるまで「川柳川柳」ってどんな色物が出てくるのかとか、2人組なのかなって思って待っていましたが、まさか落語家だとは。落語家と言えば「○○亭」「○屋」「桂」みたいな名前が多いですよね。
読み方も「せんりゅうせんりゅう」かなと思ったら、「かわやなぎせんりゅう」という名前。意外性が半端ない。
失礼ながら、トリに構える有名落語家前の箸休めのような気持ちで期待しないで待っていましたが...
しかし落語が始まると、その内容が落語にしてはエンターテイメント性が非常に高い。師匠の歌につられて、こちらも笑いとリズム感の中で高揚感が高まっていく。
そしてその流れのまま進みながらも、最後のオチも非常に面白い。
ちなみに師匠は元々は「三遊亭さん生」と名乗って、昭和の名跡三遊亭圓生の弟子であった時期もある。1978年に起こった「落語協会分裂騒動」という事件に巻き込まれ、圓生の新作落語を認めない姿勢もあって、三遊亭を追い出され(逃げ出して)孤立してしまった苦労人なのです。
そういう哀愁も感じながら、師匠のエンターテイメントを楽しんでいただければと思います。
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